voice

「契り」

どこまで歌えば
 
 自分を認め、自分を讃え、自分を今よりさらに
 好きになれるのだろうか。
 
 どこまで走れば
 
 自分が求め、目指してきた場所へたどり着き、
 そしてそこに満足出来るのだろうか。
 
 どこまで涙をこらえれば
 
 おまえと俺との約束の場所へとたどり着くのだろうか。
 
 あきらめかけてやしないか?
 
 俺は、といえば…。
 
 まだ自分の可能性を捨てきれないでいる。
 
 音楽を奏でている限りは信じ続ける。
 信じ続けなければすべてが無意味だ。
 
 それどころか、まだ何かある。知らない何かが
 待っているとさえ真剣に思っている。
 
 馬鹿だと笑うかい?
 
 いつまでも夢を追う事。信じる事。少年のままの自分を捨てない事。
 
 それが許されるのは…それが出来るのはもしかしたら
 エンターテインメントだけかも知れない。
 
 だから俺は最後まで、自分の環境や状態がどうであれ
 MUSIC KIDSでい続ける。
 
 
 メロディーという名の翼はどこまでも果てしないと信じている。
 
 だってどうだい?もう何十作品もこの手で皆へと届けてきて、
 まだ次も待ってくれている奴らがいる。
 
 こんな幸せな事が他にあるかい?
 
 駆け出しの頃は頭でっかちで、形にこだわり、方法にこだわり、
 人と摩擦し、人を捨て、いつしか窮屈になりかけた時もあったけれど。
 
 今はそれもこれも通り越し突き抜けた。
 
 夜毎産まれるこのメロディーを羽ばたかせる為ならば、
 すべてを解放し、すべての可能性を信じる。
 
 何でもありだろ!
 
 音楽人として歩んできた自分のプライドと、現在進行形の自分を信じ、
 何でもあり!と思える様にやっとなれた。
 
 誰も完璧な人なんていない。
 
 少し時間はかかったけれど、そんな気持ちになれたよ。
 
 ハッキリ言って、耳の具合も含め、今までの様なROCKを、
 激しくやる事はきつくなりつつある。
 ある一定の音圧と音の響きから音がとれなくなっている。
 例えばステージで、自分の歌っているキーが正しいか?
 リズムがあっているか?それを判断出来なくなる瞬間が多くなりつつある。
 片方がダメだからバランスが取れなくなりふらついてしまう事もある。
 でも俺の中に培ってきた絶対的な感覚みたいなものがある。
 
 何も悲観しない。
 
 なぜなら。
 
 身体もそりゃ変化するさ。
 
 今こそ20代では出来なかった音楽がやれるチャンスさ。
 そして今の自分の最高を探して作り奏でればいい。
 
 過去にも言ったけど、音楽に括りなど必要ない。
 
 その時にやりたい音や、曲を精一杯真剣に世間様に放り投げてやるんだ。
 
 そしてそれに心から賛同してくれる連中と手を取り合ってゆけるかどうか。
 
 それだけだろ?
 
 そのシンプルな事が素晴らしいんだろう?
 
 自分から産まれてくる音楽そのもの!それは夜毎膨れ上がってるぐらいさ!
 
 むしろ今までやれなかったいろんな事が出来るかもしれない
 とさえ前向きに思っている!
 
 物事はすべて考え方次第。
 
 なぜこうなってしまったのか?
 
 じゃねぇんだよ!
 
 こうなるには意味があんだよ。
 その意味を探す事に懸命になればいい!
 
 そう捉えれば音楽を作れる喜びは過去よりも大きくなる。
 
 二年前検査した時右耳は2割しか聞こえていなかった。
 でも付き合い方を覚えた今、二つあるもんは一個ありゃ十分だろ!って思える。
 
 緻密であるべき正しき最後の音のジャッジはいつも
 頼もしいイサオがやってくれる。長い付き合いで得た信頼がある。
 
 LIVEも同じ。俺の調子云々関係なく、愁さんの容赦なく
 最高のビートが後ろからドンドンくる。
 イチローのベースがバリッとちゃんとBLOODの圧力を放ってくれる。
 
 たとえディストーションの音に脳みそがえぐられても
 たとえスネアの一発の音に鼓膜が張り裂けても
 愛してるミュージックの神様は「自分だけの方法論を探せ」と言ってくれてるよ。
 
 奏でよう!
 
 自分だけのメロディー!
 
 皆も自分だけの人生を突っ走って欲しい!
 
 その中に俺の音楽を混ぜてくれよ!
 
 誤解を恐れず言う。
 
 もう
 
 俺が歌わなくてもいいとさえ思う。
 
 ネガティヴに聞こえるかい?
 
 違う!
 
 これ以上前向きな事はない。
 
 俺が作る音楽はすべて俺は歌っているよ!
 メロディーの細部にまで俺の心が叫んでいるよ!
 
 そんな大きな感覚でいるんだ。
 
 すべてに全身全霊でいれる。
 
 歌い続けるよ!
 
 俺がギターを弾くだけだってそれは俺の心の声と魂!
 
 届けたい。
 
 たくさんのやり方で。
 
 6月のBLOOD。
 
 あの横道さんとツーマン!
 
 スペシャルなセットリストでこの身をステージに、お前らに捧げるから!
 
 熱狂しよう!
 
 ありがとね!
 
 よろしくね!
 
鈴木慎一郎